朝は通勤ラッシュが悩みの種ですよね。そんな中、女性専用として提供されている女性専用車両は、女性には嬉しい制度ですね。
朝は女性専用車両もなかなかの混雑ですが、私はできるだけ利用します。あなたは女性専用車両を利用したことはありますか?
そんな中先日、間違いで男性が駆け込んできました。
すぐには気付かなかった様子で、ドアが閉まりかけた頃、その男性は間違いに気付いてしまい何とも居心地が悪そう。
男性は、目で「間違いです!」と訴えながら汗を拭いていましたが、次の駅で速攻降車して行きました。
「これっていけないの?」っと思い少し調べてみました。結果は、法律的には問題が無い事が分かりました。
女性専用車両の男性は鉄道営業法では裁かれない
女性専用車両のそもそもは痴漢防止や暴力被害の対策です。間違い乗車の男性では無く、故意の男性による許しがたき痴漢行為に対する制度。
混雑時に通勤する女性にとっては、最大級のディフェンスと言えますね。
女性専用車両の初めては1912年の中央線で朝夕に限り導入。その後興廃が繰り返されて、2000年の京王線の試験導入を皮切りに、2003年には近鉄・南海・西鉄・阪神。
2005年に東京メトロ・東武・京成・西武と続き小田急や東急もこれに追随(ついずい)。
現在では大都市圏と呼ばれる殆どの都市鉄道で利用できます。全国で31事業者、81路線で利用が可能で、女性には強い味方、もうすっかり定着しています。
それでは、先日の女性専用車両、間違い乗車の男性。ただ一瞬の間違いに翻弄(ほんろう)されてしまった男性の件を見てみましょう。
間違い乗車の男性は鉄道営業法34条?
女性専用車両の規定は鉄道営業法で定めていました。何やら難しい言葉がたくさん並んでました。
要約すると「女性の為に設けた待合室や車両に男性が立ち入るなかれ」との事で、十円以下の科料にしちゃうよと書いてありました。
公布がなんと明治33年だそうで、科料が十円以下って表記も納得です。この文面からすると明らかに違法と取れます。
科料と言うからには罰金です。私としては大いに気になって、国土交通省に電話して聞いてみました。
「現在は女性専用車両に鉄道営業法は適用されておらず、鉄道事業者がサービスの一貫で推進しているもので、法的な強制力は無し」
それに加えて「ご利用者様のご理解とご協力のもとで成り立っております」って、日本人なら聞いたこと無い人は居ないお決まりのフレーズも付して回答を頂きました。♪
結果は女性専用車両に男性が間違い乗車をしても、女性から冷たい視線を浴びるだけで、お咎め(おとがめ)は無いという事が分かりました。間違い乗車の男性も一安心です。
そして調べるうちに、間違いではなく、女性専用車両と知りながら乗車する男性の話が見つかり驚きました。そして当然の様にトラブルも起きていました。
女性専用車両に男性乗車その言い分は
女性専用車両と知りつつ乗車する男性の、一番多い理由は女性専用車両に対する反発です。
サービスの制度なのに、間違い乗車の男性にまで白い目を向けるのは可笑しい。男性差別との主張です。
そんな男性の中には、乗車後にその車両に乗車中の女性と口論となり、程度は判明しませんでしたが、相手の女性に暴力を振るわれたと訴え出た男性の話もありました。
もうひとつの主張に、女性専用車両反対男性の中には、女性専用車両を作るなら男性専用車両も作るべき、と唱える男性もいるようです。
その理由は男性が痴漢の冤罪をかけられない為だとありました。
これは少し考えさせられる理由だと感じました。あなたの意見はどうですか?
女性専用車両が舞台ではありませんでしたが、2007年に公開された映画「それでもボクはやってない」は、広い意味で世間に痴漢冤罪を知らしめましたね。
痴漢冤罪と言う事実やそれを扱うメディア、ましてやでっち上げや対象者間違いの申告等、社会問題となりました。
間違い乗車の男性も然り、男性・女性それぞれに、それなりの言い分ありですね。
一方、携帯で撮影しながら乗って来る男性もいるようです。
女性専用車両だと声をかけても「知ってるよ」と撮影し続ける男性と乗り合わせたとの話もあって、明らかに間違い乗車とは程遠く、その映像をネットに投稿するようです。
嫌がらせとも取れますが、こちらはちょっと怖いですね。女性専用車両の制度を、悪用していると言っても過言ではないでしょう。
強引に降車を迫っては危険です
もう少しトラブルに付いて詳しく見ていきましょう。まず挙げられるのは電車の遅延。
この件はTVでもニュースになりましたので、ご存じの方も多いかと思います。
女性専用車両にたまたま間違い乗車してしまった男性に、車中の女性が駅員さんを呼び、駅員さんからその男性に降車を促した。
けれど駅員さんの言葉に耳を貸さず、男性が意地になり居座り続けた結果電車が遅延。これは女性も男性も朝の通勤時間であることからして間違い無く大迷惑。
このニュース何日か続けて報道されてましたね。そんな点でも当時の反響の大きさが分かります。
せっかくの女性専用車両なのにと乗車中の女性の中には、例え間違いでも男性にはどうしても降りて欲しいと考える方もいらっしゃると思います。
それも理解できます。ですが注意が必要なのは、この両者共に、最終的に駅員さんに顧客対応を頼んでいるという事です。
それが正解と言う訳ではありませんが、女性が男性に度を超えて降車するよう注意すると、逆に侮辱罪として訴えてくる。
軽く身体の一部が触れてしまっただけなのに、男性側の申告の仕方によっては、暴行罪が適用されてしまうなんてケースがあるようです。
間違いか否かに関わらず、女性が個人で過度の注意をするのは大変危険です。
女性専用車両は男性からの任意協力が不可欠
ここまでは何となく男性に分が悪い事案が多かったですね。
でもそれはごくほんの一部にしか過ぎません。一般的には女性は男性より非力です。それに電車内では、女性の方が犯罪に巻き込まれる事が少なくない。
したがって男性としては当然!と捉えてくれて、いわば任意協力して頂いてる男性が大半です。
日本法規情報の男性の意識調査アンケートでは、女性専用車両に賛成は63%、どちらとも言えないが32%、反対が5%となっています。(2018年調査)
それに加え、痴漢防止の手段とし、防犯カメラの設置や私服警官の見回りを今以上強化する、他には防犯グッズの普及などを挙げています。
このような意見を見ても、あなたと同じように、周りには普通に優しい方々ばかりです。
女性専用車両が男性の任意協力で成り立っている事実は間違い無い事です。その事は女性は忘れてはいけない事で、時には感謝が必要なのかとも思います。
たまたま女性専用車両に間違い乗車をした男性に遭遇しても、いきなり冷たい視線を向けるのでは無く、任意協力も思い起こして助け合って行きたいものです。
女性専用車両は海外にもありました
女性専用車両は日本の公共機関として、電車以外でも同等なサービスを、フェリーや空港ラウンジ等でも利用できる制度をとっている事業者もあるようです。
見識の浅い私は、女性専用車両って日本だけかと思ってましたが、調べていくうちに海外にも女性専用車両の運用がある事が分かりました。
ここで少し横道に逸れてしまいますが、知らなかつた事なので、あなたにも紹介します。
海外のそれは、日本と違い女性専用車両のそもそもが、男性からのセクハラや乱暴。そして強盗や強奪へのディフェンスです。やっぱり間違いなく日本は治安が良いんです。
そうは言っても、制度として一度は導入したものの、男性の間違い乗車の件が問題の発端となり、結果、その国の憲法に抵触するとして、導入直後に廃止となった国がほとんど。
イギリス・台湾・そして日本の同盟国アメリカ等では、女性専用車両は法的不平等や憲法違反との見解が多く、試験導入後数ヶ月で廃止となったそうです。
マニラやリオ・デ・ジャネイロそしてインドでは、日本に近い運用で現在も女性専用車両は走っています。
全車両中の1両から2両の運用。乗車口に女性のモチーフが描かれていたり、窓にステッカーが貼られているそうで、そのあたりも似ていますね。
宗教上の戒律から男女別に女性専用車両と男性専用車両がある国もありました。
世界各国でも例外は無く、女性専用車両を導入しているイコール男性が任意協力をしているって事になりますね。
そして、海外は女性専用車両よりも女性専用タクシーが活躍しているようです。中には車体がピンク色、車内は芳香剤が設置され、高級化粧品が置かれているなんてタクシーもあるそうです。
女性専用車両も良いですが、そんなタクシーは何だかウキウキします。♪ タクシーなら男性の間違い乗車も皆無ですしね。
まとめ
- 女性専用車両に男性が間違い乗車をしてもおとがめ無し
- 女性専用車両に男性が乗るその示唆(しさ)の富む言い分
- 女性専用車両は男性の任意協力が不可欠
女性専用車両に付いてお伝えしましたが、私もさまざまな事が知れて大変勉強になりました。
女性専用車両に限ったことではありませんが、色々な方の任意協力は普段忘れてしまいがちです。ですがその当たり前の事を、ここでまた再認識できました。
それに加えて、間違い乗車してしまった男性に限っては、女性側もある程度は寛容であって欲しいとも思いました。間違いは誰にでも起こる事です。
痴漢などの犯罪行為の為に女性の人権が軽視されている象徴の存在がなかなか無くならない。本来であれば女性専用車両なんていらない社会が理想です。
好ましくない現実ですが希望を持つことが大切です。ネバーギブアップの精神ですね。
公共交通機関ですから、お互いマナーと節度が求められます。女性専用車両に限らず、周囲の方に不快感を与えることなく、男女を問わず気持ち良く利用したいものですね。
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